(記事執筆=石黒みのり/都立高校勤務)
とある高校で、합니다体の活用を教えていたときのことです。
アルク『1週間でできる 初級ハングル書き取りノート』を使って、합니다体の活用の作文練習をしていました。そこで単語をいろいろ入れ替えれば、様々な表現ができることを伝えました。
例えば
저 호텔은 사람이 많습니다.
あのホテルは人が多いです。
(『1週間でできる 初級ハングル書き取りノート』 P.51)
という文では、호텔(ホテル)は場所を表す名詞で、他に似たような単語と入れ替えれば、違う文章が出来上がります。ここでは、ホテルの代わりに역(駅)を入れてみます。
저 역은 사람이 많습니다.
あの駅は人が多いです。
というように、違う文章にすることができます。
そのとき、何人かの生徒が화장실(トイレ)を入れてみたらどうか?と言いました。そして、以下のような文章ができました。
저 화장실은 사람이 많습니다.
あのトイレは人が多いです。
저 호텔은 화장실이 많습니다.
あのホテルはトイレが多いです。
このように、私からは一言も言っていないのに、他にも様々な文章を嬉々としてつくりはじめたではありませんか。화장실 (トイレ)という単語を使って。まるで、某『う〇こドリル』のようだと思い、私はそれを「화장실 (トイレ)ドリル」と名付け、作文用教材をさらにつくってみることにしました。
単語としては上品なものではありませんが、生徒が楽しそうにやって、少しでも頭に残ればいいなと思っています。
ドリル完成後、それをどのように授業内で扱ったかは、またご報告できたらと思います。